一人暮らしの通信費は月いくら?平均6,401円に家のネット代は入っていない

スマホ・ネット回線

一人暮らしの通信費は月6,401円です(総務省「家計調査」単身世帯・2024年)。

ただしこの数字をそのまま自分の請求額と比べると、ほぼ確実に「自分は使いすぎだ」という結論になります。理由は単純で、家計調査の「通信費」には、家のインターネット代が入っていないからです。

この記事では内訳を1円単位まで分解して、何が含まれていて何が含まれていないのか、そして「携帯料金の値下げ」が統計にどう出たのかを確認します。

一人暮らしの通信費、公式の内訳

家計調査(単身世帯・全国)の品目分類から、2024年の年間支出を12で割った月額です。

品目 月額 構成比
携帯電話通信料 4,528円 70.7%
固定電話通信料 883円 13.8%
携帯電話機 385円 6.0%
運送料 322円 5.0%
郵便料 151円 2.4%
他の通信機器 133円 2.1%
通信費 合計 6,401円 100%

この6項目を足すと通信費の合計と一致します(年額ベースで検算済み)。つまりこれが「通信費」の全部です。

意外な点が2つあります。ひとつは運送料(宅配便など)が通信費に入っていること。もうひとつが、次の話です。

インターネット接続料は「通信費」ではなく「教養娯楽」

上の表にインターネット接続料がありません。抜けているのではなく、家計調査では「教養娯楽」の中の「他の教養娯楽サービス」に分類されているからです。

その金額は月1,887円(2024年)。通信費6,401円とは別枠で計上されています。

これが何を意味するか。あなたがスマホ代と自宅の光回線を合わせて「通信費」と考えているなら、比較する相手は6,401円ではありません。

何と比べたいか 使うべき数字
スマホ代だけ 月4,528円
スマホ代+自宅のネット代 月6,415円
家計調査の「通信費」という区分 月6,401円(ネット代を含まず、固定電話・郵便・宅配便を含む)

偶然ですが、「スマホ+ネット」の6,415円と「通信費」の6,401円はほぼ同額になります。中身はまったく違うのに数字が近いので、気づかずに比べてしまいがちです。

もうひとつ注意点があります。家計調査の単身世帯には高齢の世帯も多く含まれ、固定電話通信料883円はその人たちが押し上げている数字です。20代の一人暮らしで固定電話を引いている人はほとんどいないので、この883円は自分には当てはまりません。同じく郵便料151円も、実感より高く出ているはずです。

携帯料金は、本当に下がったのか

ここは統計ではっきり確認できます。携帯電話通信料の推移です(月額)。

年 携帯電話通信料
2010年 3,338円
2015年 4,059円
2018年 4,739円
2020年 5,126円
2021年 5,274円(ピーク)
2022年 5,018円
2023年 4,866円
2024年 4,528円

2010年から2021年まで一貫して上がり続け、2021年の月5,274円をピークに下がりました。2024年は4,528円で、ピークから月746円(−14.2%)、年間では8,957円の減少です。

値下げは、統計にちゃんと出ています。

ピークが2020年ではなく2021年である点は、オンライン専用プランが2021年3月に出そろったことと時期が合います。ただしこれは時期の一致であって、因果関係を証明したものではありません。格安SIMへの移行や契約の見直しなど、複数の要因が同時に動いています。

ただし、下がった分の3分の1はネット代に消えている

ここが、家計全体で見たときの実感とズレる部分です。同じ2021年から2024年で、インターネット接続料はこう動きました。

費目 2021年 2024年 差
携帯電話通信料 5,274円 4,528円 −746円
インターネット接続料 1,630円 1,887円 +258円
合計 6,904円 6,415円 −489円

携帯が746円下がった一方で、ネット接続料が258円上がりました。値下がり分の34.5%が相殺されています。

携帯単体では14.2%の減少ですが、スマホ+ネットの合計では7.1%の減少にとどまります。「携帯は安くなったはずなのに、通信費が減った気がしない」という感覚には、こういう裏付けがあります。

インターネット接続料は2010年の月1,074円から2024年の1,887円まで、14年で75.8%上がりました。携帯が下がっている間も、こちらは一貫して上がり続けています。

固定電話は14年で半分になった

もうひとつ大きく動いた項目です。

  • 2010年:月1,886円
  • 2024年:月883円(−53.2%)

単身世帯の固定電話通信料は14年で半減しました。それでも平均に883円残っているのは、固定電話を使い続けている世帯が一定数あるからです。繰り返しになりますが、自分が固定電話を持っていないなら、この883円は自分の基準から引いて考えてください。

自分の通信費をどう判断するか

1. 比べる対象を揃える

まずここです。自分が何を「通信費」と呼んでいるかによって、比べる相手が変わります。

  • スマホ代だけなら 月4,528円
  • スマホ+自宅のネットなら 月6,415円

固定電話も郵便も宅配便も使っていない一人暮らしなら、この2つのどちらかが現実的な基準です。

2. 高い場合、効く順番

通信費で金額が大きいのは携帯(70.7%)なので、そちらが先です。手順は一人暮らしの格安SIM乗り換えガイドにまとめています。

自宅のネット回線は、上で見たとおり世の中全体では上がり続けている費目です。惰性で同じ契約を続けていると差が開きやすいところなので、一人暮らしのネット回線の選び方もあわせて確認してください。

3. 通信費以外も含めて見直すなら

通信費は年間で約77,000円(スマホ+ネットで約77,000円)です。光熱費の年間約16万円と並ぶ大きな固定費なので、まとめて確認したい場合は一人暮らしの固定費見直しチェックリストを使ってください。

よくある質問

Q. 一人暮らしの通信費、月1万円は高いですか。

A. スマホと自宅のネットを合わせた金額なら、平均6,415円に対して約1.6倍です。ただし大容量プランや端末の分割払いが含まれていると、この水準になることは珍しくありません。まず請求書で「通信料」と「端末代」を分けてください。端末代は分割払いが終われば消えるので、通信料だけで比べるのが正確です。

Q. なぜ家計調査の通信費にインターネット代が入っていないのですか。

A. 家計調査ではインターネット接続料を「教養娯楽」の中の「他の教養娯楽サービス」に分類しているためです。分類上の扱いであって、金額が抜けているわけではありません。通信費6,401円とは別に、月1,887円として公表されています。

Q. 携帯料金が下がったのはいつからですか。

A. 家計調査では2021年の月5,274円がピークで、2022年以降は下がり続けています。2024年は4,528円です。オンライン専用プランが出そろった時期と一致しますが、統計から読み取れるのは時期の一致までで、原因を特定するものではありません。

Q. 通信費は今後も下がりますか。

A. 分かりません。ただし携帯が下がる一方でインターネット接続料は14年間上がり続けており、直近3年でも携帯の値下がり分の34.5%を打ち消しています。片方だけを見ていると判断を誤ります。

Q. 2025年の数字はありますか。

A. 品目ごとの内訳は2024年までの公表です。区分全体の「通信」は2025年が月6,403円で、2024年の6,401円とほぼ同じでした。大きな動きは出ていません。

まとめ

  • 一人暮らしの通信費は月6,401円(家計調査・単身世帯・2024年)。内訳は携帯電話通信料4,528円、固定電話883円、携帯電話機385円、運送料322円、郵便151円、他の通信機器133円
  • 家計調査の「通信費」に、家のインターネット代は入っていない。ネット接続料は「教養娯楽」に分類され、別枠で月1,887円
  • 比べるなら、スマホだけなら4,528円、スマホ+ネットなら6,415円
  • 携帯電話通信料は2021年の月5,274円がピークで、2024年は4,528円。−746円(−14.2%)。値下げは統計に出ている
  • ただし同じ期間にネット接続料が+258円上がり、値下がり分の34.5%が相殺。合計では−489円(−7.1%)にとどまる
  • 固定電話は2010年の月1,886円から2024年883円へ半減。持っていないなら、この分は自分の基準から引くこと

数値の出典は、総務省統計局「家計調査(家計収支編・単身世帯)」の品目分類(2020年改定)2010年〜2024年および用途分類2025年(e-Stat掲載の統計表)です。月額は年間支出金額を12で割った値、構成比・増減率・相殺率は公表値からの計算です。内訳6項目の合計が「通信」の金額と一致することは年額ベースで確認しています。

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