一人暮らしの水道代は月いくら?東京都の料金表で計算した実額と内訳

一人暮らしの水道代は月いくら?東京都の料金表で計算した実額と内訳 生活インフラ

一人暮らしの水道代は、月の平均で2,136円です(総務省「家計調査」2025年平均・単身世帯の上下水道料)。光熱費のなかで最も金額が小さく、そしてこの7年でほとんど値上がりしていない費目です。この記事では東京都の料金表を使って実際の金額を計算し、何にいくら使っているのか、どこを削ると効くのかを整理します。

一人暮らしの水道代の平均は月2,136円

総務省統計局の家計調査から、単身世帯の光熱費を7年分並べました。e-Statで公開されている統計表の数値です。

年 上下水道料 電気代 ガス代
2019年 2,120円 5,700円 3,012円
2020年 2,172円 5,791円 3,021円
2021年 2,248円 5,482円 3,001円
2022年 2,116円 6,808円 3,331円
2023年 2,239円 6,726円 3,359円
2024年 2,282円 6,756円 3,056円
2025年 2,136円 7,337円 2,999円

7年間の動きはプラス0.8%。ほぼ横ばいです。同じ期間に電気代はプラス28.7%動いているので、光熱費を下げたいときに水道代から手をつけるのは効率が悪いということが、この時点で分かります。金額の絶対値も電気代の3分の1以下です。

それでも水道代を知っておく価値があるのは、使用量と金額の関係が電気やガスよりずっと分かりやすいからです。単価が公開されていて、段階も少なく、自分で正確に計算できます。

東京都の料金表で、実際の金額を計算する

水道料金は自治体が決めるため、全国一律ではありません。ここでは東京都(23区)の料金表を使います。

使う水の量は月8.1立方メートル

東京都水道局が令和2年度に行った「生活用水実態調査」による、世帯人員別の1か月平均使用水量です。

世帯人員 1か月の平均使用水量
1人 8.1m³
2人 14.9m³
3人 19.9m³
4人 23.1m³
5人 27.8m³

8.1立方メートルは8,100リットルです。1人が1日に使う水の量は平均221リットル(令和3年度)と公表されており、30日で6,630リットル。世帯としての実測値の方がやや多くなっています。

料金表

一人暮らしの部屋はほとんどが口径13mmです。表の額は税抜で、合計に110分の110を掛けたものが請求額になります。

区分 使用量 額(税抜)
水道・基本料金(13mm) — 860円
水道・従量料金 1〜5m³ 0円
水道・従量料金 6〜10m³ 22円/m³
水道・従量料金 11〜20m³ 128円/m³
下水道・基本使用料 8m³以下 560円
下水道・従量 8m³超〜20m³ 110円/m³

計算すると月1,649円

月8.1m³を当てはめます。

  • 水道:860円 +(3.1m³×22円=68.2円)=928.2円 → ×1.1 = 1,021円
  • 下水道:560円 +(0.1m³×110円=11円)=571円 → ×1.1 = 628円
  • 合計 1,649円

使用量別に並べると次のようになります。

月の使用量 水道 下水道 合計 1Lあたり
5m³ 946円 616円 1,562円 0.31円
8m³ 1,019円 616円 1,635円 0.20円
10m³ 1,067円 858円 1,925円 0.19円
12m³ 1,349円 1,100円 2,449円 0.20円

ここで気づくことがあります。東京都で計算すると月1,649円ですが、家計調査の全国平均は2,136円。東京の方が500円ほど安い計算になります。水道料金は自治体ごとに条例で決まるため、地域差がかなり大きいためです。自分の請求額が平均と違っても、それは使いすぎているとは限りません。

請求は2か月に1回。ここが分かりにくい

東京都の場合、検針と請求は2か月に1度です。東京都下水道局の説明では「通常は2か月に一度のご請求となり、排出量を1/2にし、1か月分の排出量を計算します」とされています。

つまり2か月分の使用量を半分に割って1か月分として料金を計算し、それを2倍する方式です。累進の段階が緩和されるので、2か月分をそのまま料金表に当てはめるより安くなります。上の表の「月額」は、この2か月請求を1か月に割り戻した参考値で、端数処理の関係で実際の請求と1円程度ずれることがあります。

今、東京都は基本料金が無償になっている

東京都は2025年と2026年の夏季に、家庭用の小口径(13mm・20mm・25mm)の基本料金を4か月分無償とする措置を実施しています。2026年は6月1日検針分から4か月分が対象で、13mmなら3,784円相当です。

この期間中は請求額が大きく下がるので、「平均より安い」と思っても平常時と比べられません。臨時の特別措置とされており、恒久的なものではない点に注意してください。

何に使っているのか。用途別の割合

東京都水道局が行った「一般家庭水使用目的別実態調査」(平成18年度)による用途別の割合です。国土交通省の資料にも収録されています。

用途 割合
トイレ 28%
風呂 24%
炊事 23%
洗濯 16%
洗面・その他 9%

より新しい令和3年度の調査も実施されていますが、数値がグラフでのみ公開されており、正確な割合を確認できませんでした。ここでは数値として確認できる平成18年度の調査を掲載しています。トイレの節水性能はこの20年で大きく向上しているため、現在の割合は変わっている可能性があります。

飲み水にかかっている水道代は、月10円もない

ここが水道代を計算して一番はっきりする部分です。

1リットルあたりの単価は、基本料金を含めた平均で約0.2円。さらに、すでに水道を使っている状態から1リットル増やしたときの追加負担で計算すると、東京都の6〜10m³の区分では(水道22円+下水道110円)×1.1=145.2円/m³、つまり1リットルあたり約0.145円です。

1日1.5リットル飲むとして月45リットル。これにかかる水道代は、

  • 平均単価で計算:45L × 0.2円 = 約9円
  • 追加負担で計算:45L × 0.145円 = 約6.5円

月10円もかかりません。水道代のほぼ全額は、飲むためではなく流すために払っています。トイレ・風呂・洗濯で68%、炊事を足せば91%です。

この数字は、飲み水をどうするかを考えるときの基準線になります。同じ45リットルを宅配型のウォーターサーバーで用意すると、1リットルあたり約192円で8,640円。浄水ポットなら1リットルあたり8.6円程度です。詳しい比較は一人暮らしにウォーターサーバーは「いる」?「いらない」?にまとめています。

減らすなら、風呂とシャワー

公的な資料で削減量の数値が公表されているものだけを挙げます。

やること 削減量 出典
シャワーを1日1分短くする 年4.38m³(水道)+年12.78m³(ガス) 資源エネルギー庁
風呂の残り湯を洗濯に使う 約90L/回 東京都水道局
洗車にバケツを使う 約60L/回 東京都水道局
歯みがきでコップを使う 約5L/回 東京都水道局
節水コマを付ける 最大約50%削減 東京都水道局

シャワーは1分で約12リットル流れます。1日1分短くすると年間4.38m³の節水になり、これは一人暮らしの月使用量8.1m³の半分強にあたります。

ただし金額に直すと、年4.38m³の節水で浮く水道代は600円ほどです。同じ行動で浮くガス代の方が3倍以上大きい(年12.78m³、資源エネルギー庁の公表値で約2,070円)ので、シャワーを短くする本当の効果はガス代の方に出ます。ガス代の詳細は一人暮らしのガス代で扱っています。

よくある質問

Q. 水道代が2か月分まとめて請求されるのはなぜですか?

A. 検針が2か月に1回だからです。東京都の場合、2か月分の使用量を半分にして1か月分として料金表に当てはめ、その結果を2倍します。この方式のおかげで、2か月分をそのまま当てはめるより料金が安くなります。

Q. 賃貸で水道代が定額(家賃込み)です。損をしていますか?

A. 一人暮らしの実際の使用量が月8m³前後、東京都なら月1,600円台であることを基準に比べてください。定額が月3,000円なら払いすぎている可能性がありますし、1,500円なら妥当です。ただし料金は自治体で違うので、お住まいの水道局の料金表で計算し直すのが確実です。

Q. 一人暮らしで水道代が4,000円を超えています。異常ですか?

A. まず請求が1か月分か2か月分かを確認してください。2か月分なら月2,000円なので平均的です。1か月で4,000円なら使用量が月20m³近くあることになり、平均の2倍以上です。その場合はトイレや蛇口の水漏れを疑ってください。トイレの止水不良は、気づかないまま大量の水が流れ続けます。

Q. 浄水器を付けると水道代は上がりますか?

A. 蛇口取り付け型の浄水器そのものが水道使用量を増やすことはありません。カートリッジの交換費用がかかるだけです。一方、水道直結型のウォーターサーバーは水道水を使うので使用量が増えますが、飲用分は月45リットル程度なので、水道代への影響は月10円以下です。

Q. 水道水はそのまま飲んで問題ありませんか?

A. 日本の水道水は水質基準に関する省令で52項目の基準が定められており、この基準を満たしたものが供給されています。東京都の水道水の硬度は令和5年度の実測で蛇口での平均約60mg/L、厚生省の「おいしい水の要件」(硬度10〜100mg/L)の範囲内です。味や塩素臭が気になる場合は、汲み置きや浄水器で対応できます。

関連して、冬に増えるのは水道代ではなくガス代です。単身世帯の上下水道料は夏2,146円・冬2,228円とほぼ動きませんが、ガス代は同じ期間で1.79倍になります。理由は一人暮らしの冬のガス代は月いくら?で計算しています。

まとめ

  • 一人暮らしの水道代の平均は月2,136円(家計調査2025年平均・単身世帯の上下水道料)。7年間でプラス0.8%とほぼ横ばい
  • 東京都水道局の調査では、1人世帯の使用量は月8.1m³。東京都23区・口径13mmの料金表で計算すると月1,649円
  • 水道料金は自治体が決めるため地域差が大きい。東京都の計算値は全国平均より500円ほど安い
  • 請求は2か月に1回。2か月分を半分に割って計算するため、累進が緩和される
  • 東京都では2026年夏季に基本料金4か月分が無償。この期間の請求額は平常時と比べられない
  • 用途別ではトイレ28%、風呂24%、炊事23%、洗濯16%。飲み水にかかっている水道代は月10円もない
  • 節水で効くのはシャワー。ただし浮く金額は水道代よりガス代の方が3倍以上大きい

数値の出典は、総務省統計局「家計調査(家計収支編・単身世帯)」2025年平均、東京都水道局「生活用水実態調査」および料金表・早見表、東京都下水道局の下水道料率表、国土交通省の水資源関連資料、資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」、環境省の水質基準に関する公表資料です。料金は改定されることがあるため、正確な金額はお住まいの水道局の最新の料金表でご確認ください。

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